免震装置(アイソレーター)

構造物を地震から保護する方法として最も効果的なアプローチは、アイソレーション(分離)とエネルギー散逸、熱へのエネルギー変換、とそれによる衝撃の低減の組み合わせです。 マウラーアイソレーターは、地面からの構造物の効果的な分離を可能にします。これにより、地震による建物への深刻な被害を回避できます。マウラーアイソレーターは、垂直荷重の伝達、水平変位、リセンタリング、および効果的なエネルギー散逸の四つの基本要件を最適に満たす設計です。

鉛ゴム支承:MLRB

マウラー鉛ゴム支承(MLRB)は、従来のゴム支承と挿入された鉛シリンダーを組み合わせた免震装置です。サポートとりセンタリングがゴム支承の主要な機能ですが、MLRBは地震発生時の効率的なエネルギー減衰に役立ちます。これが、従来のゴム支承に比べて、鉛ゴム支承のヒステリシス面積が大きく、鉛の中核部のため水平方向の反力が強い理由です。MLRBは、橋や建物の建設に使用されます。

ゴム支承:MLDRBとMHDRB

マウラーゴム支承は、従来の構造物支承の特性を備えたアイソレーターです。従来のものと異なる点は、水平変位での優れたリセンタリング機能です。 マウラーゴム支承は、地震発生時に構造物と絶縁します。

必要に応じて、MLDRB(低減衰ゴ低ム支承)やMHDRB(高減衰ゴム支承)のエラストマー混合物が使われます。

低減衰ゴム免震支承は、何層にも重ねられた特殊なエラストマーと、それを接続する鋼板で構成されています。アイソレーターは、回転と、エラストマーの高さとそのせん断弾性率に応じた復元が同時に起こり、構造物から垂直荷重を伝達します。せん断弾性率は、条件によりますが、0.6〜1.2 N / mm2の間です。

高減衰ゴム免震支承は、高減衰特性のエラストマーで構成されています。エラストマー分子と充填材の間の接触面積が大きいため、減衰率が10%〜20%に上昇し、ヒステリシスが大幅に向上します。

滑り型アイソレーター

マウラー滑り型アイソレーターは、特殊な散逸特性を備えた構造物支承です。滑り材MSM®を潤滑および非潤滑の形態で使用することにより、幅広い摩擦係数から選択でき、そのため、使用中のすべり支承の要件が規格に沿って満たされます。

滑り振り子支承とは対照的に、平面滑り型アイソレーターには復元機能がないため、MARTIのようなリセンタリング装置と組み合わせることで、免震装置として使用されます。

マウラー滑り型アイソレーターや表面ロッカー滑り支承は、更なる復元機能装置との組み合わせにより、建物や橋梁の最適な免震装置となります。

復元機能不備の滑り型アイソレーター (SI)

復元機能不備の滑り型アイソレーター(SI)は、水平方向の変位を可能にする平面のスライドプレートを備えています。エネルギーの散逸は、MSM®とステンレス鋼のスライディングシート間の摩擦により可能になります。

滑り振り子支承

マウラー滑り振り子支承は、球面支承の優れた特性を備えています。復元力は、カーブした主要な滑り面により振り子の原理で起こります。滑り面上の摩擦により、エネルギーが散逸します。潤滑および非潤滑の滑り材料MSM®を使用することにより、1%から7%までの幅広い摩擦係数が選択でき、使用状態の滑り支承の要件が規格に沿って満たされてます。

滑り振り子支承は、摩擦係数、振り子の半径、および支承の動きを変えることにより、仕様ごとに個別に設計されます。滑り振り子支承は 250 MN 以上の垂直荷重を受けることができ、これは25,000トンの質量に相当します。

マウラー滑り振り子支承は、完全にメンテナンスフリーで、耐用年数は100年以上です。静的摩擦が動的摩擦よりもわずかに高いため、地震の場合、破壊効果なしに即座に作動します。

さらに高いダンピングのために、滑り振り子支承を、マウラー油圧ダンパーやマウラー履歴ダンパーなどの追加の水平ダンパーと組み合わせることができます。

リセンタリング機能付き滑り振り子支承(SIP®)

これらの滑り振り子免震装置は凹型の滑りプレートを備えており、振り子のように機能します。運動エネルギーの一部はポテンシャルエネルギーに変換されます。免震装置の復元力は、このポテンシャルエネルギーの蓄積によりもたらされます。


復元機能付きの二重滑り振り子支承(SIP®-D)

SIP®-Dアイソレーターは、カロットが二つの対称的な凹型の支承プレート間を移動します。これにより、同じ直径のSIP®と比較して、移動能力が二倍になります。逆に言うと、同じ移動距離で支承の面積を大幅に縮小することができます。


アダプティブ滑り振り子支承(SIP®-Adaptive)

  • アイソレーターの最適な変位量で建物の絶対加速度を最小減に抑え、ベースシアが調整可能です。

マウラーSIP®-Adaptive は、新しいタイプの二重滑り振り子支承で、滑り表面にヒンジ式スライダーを備えています。基本的に、非潤滑の滑り表面の有効半径と摩擦係数は、設計基準地震の地盤震動レベルで最大の免震効果が得られるように設計されており、揺れが広範囲に渡る場合でも高い免震効果が得られます。潤滑の滑り表面の有効半径と摩擦係数は、非常に低い地面震動レベルでも高い免震を保証するように設計されています。マウラーSIP®-Adaptive の動力は非線形かつ複雑なため、潤滑、非潤滑両方の滑り面のパラメーターは、モデルベースの非線形動的シミュレーションを使用して、お客様が指定した荷重ケースに最適になるよう設計されています。当社ではこうした設計サービスも提供しております。